次亜塩素酸水に消臭効果も!使い方3パターン(靴・トイレにも)

次亜塩素酸水

ご家庭でのニオイ対策を進めたいと考えられている方は多いと思います。
いろいろな消臭グッズ・スプレーなどが市販されているのですが、次亜塩素酸水も消臭グッズとしてスグレモノであること、ご存知でいらっしゃいますでしょうか。

本記事では、次亜塩素酸水が持つ消臭効果について紹介します。ご家庭のニオイ対策をしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

次亜塩素酸水とは?

次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電気分解して作る水溶液です。殺菌成分である次亜塩素酸(HClO)を含むため、消毒剤や食品添加物として広く使われています※。

なお、次亜塩素酸水とよく似ている次亜塩素酸ナトリウムがあります。ハイターなど家庭用塩素系消毒剤に該当するのでもので、次亜塩素酸が含まれます。

ただし、次亜塩素酸水とは異なり、取り扱いに注意する必要があるので間違っても「次亜塩素酸水として使用しない」ように注意してください。

次亜塩素酸水が持つ消臭効果―そのメカニズム

優れた殺菌効果がある次亜塩素酸水ですが、消臭効果があるとして注目されています。
次亜塩素酸水は消臭効果を発揮する理由は、雑菌やウイルス、カビなど微生物を殺菌したり、物質を化学変化させて消臭したりする効果があるためです。
一足先に、消臭対策に次亜塩素酸水を導入しているのが病院や介護施設です。これらの施設では、ウイルス・感染症対策などをする必要があると同時に、体や排泄物の臭いなどの問題が起こりやすいこともあり、消臭対策にも力を入れています。
以降では、消臭効果のあるそのほかの商品と次亜塩素酸水の違いについて見ていきましょう。

※参考:消臭剤でニオイが消える仕組み

近年、脱臭剤や芳香剤などさまざまな消臭効果のある商品が登場しています。ニオイに対する消臭効果には。以下のようにいくつかのものあります。

① ニオイ吸着タイプ

においは直接目で確認できるものではありませんが、本来分子の構造をしています。空中に漂っているにおいの分子を吸着すれば、消臭効果が発揮されます。具体的な商品には、活性炭など表面積の多い孔を持つのが特徴です。また、

② 他のニオイでカバーするタイプ

特定のにおいの臭いと感じるかは、一人ひとり異なるものです。花や柑橘系の香りは、多くの人が好感を持つにおいです。トイレの芳香剤などがこのタイプです。芳香剤などで、香りを強く発生させれば、不快なにおいが和らぐ傾向があります。

③ ニオイの元を分解するタイプ

においを発生させる微生物を殺菌したり、においの分子を分解したりする方法です。次亜塩素酸水による消臭効果が該当します。においの元を根源から取り除くことができるので、効果が持続します。

消臭対策向け次亜塩素酸水の3つの使い方

実際に、消臭対策で次亜塩素酸水を使うにはどのようにしたらよいのか気になる人もいるでしょう。次亜塩素酸水を使った消臭方法には、次のものがあります。

使い方① 室内全体の消臭なら空間噴射

広いスペースの消臭をするのに便利なのが、次亜塩素酸水の噴射です。医療機関や施設は、空調システムを使って次亜塩素酸水を細かい粒子にして放出を行っているところも多くあります。
一方で、大型施設にみられる空調システムは、一般家庭にはほとんどありません。ご自宅の消臭に次亜塩素酸水を使うのなら、超音波式の加湿器を使用するのがよいでしょう。超音波により加湿器にセットした次亜塩素酸水が小さな粒子となり、放出されます。
特に、加湿器でよく問題となるのは、機器の中でカビや雑菌画繁殖して、蒸気となって放出されてしまうことです。次亜塩素酸水には殺菌効果もあるので、加湿器による肺炎のリスクを下げることができます。
もちろん、次亜塩素酸水を使っていても、加湿器の手入れや水の入れ替えは、日ごろから行うようにしましょう。

使い方② ソファーなど局所の消臭はスプレーで

カーテンやカーペットなど特定のものににおいがついているときにおすすめなのが、スプレータイプの次亜塩素酸水を使うことです。
スプレーによる噴射は水滴が大きいので、広い範囲に噴射できませんが、気になる部分を選択して消臭できます。
小さい子どもやペットのおもらしなどで、頻繁に物品の消臭をしたい人は、スプレータイプの次亜塩素酸水を使ってみるのもよいでしょう。
最近では、ドラッグストアでもスプレーボトルタイプの次亜塩素酸水を購入できます。一方で、そのほかの消臭剤や芳香剤として比べて、価格は高めの傾向があります。
次亜塩素酸水の購入コストが気になる人は、大容量パックを購入して、自宅のスプレーボトルに入れ替えるのもよいでしょう。

使い方③ トイレや靴の消臭にも使える

トイレや靴のニオイが気になるときにも次亜塩素酸水を使うことが可能です。ただしどちらも次亜塩素酸水だけでは効果が乏しいため工夫が必要です。

①トイレ

掃除と組み合わることにより効果を発揮します。元の汚れまで分解しきれるほどではないため、掃除後に使うと考えておいてください。

② 靴

靴の内部にスプレーすれば消臭できるのですが、足汗は毎日かくものなので、一度だけスプレーしても効果は低いです。
そのため、湿らせるようにスプレーして靴の奥まで浸透させること、毎日こまめにスプレーすることが重要です。

消臭用に次亜塩素酸水を使うときの注意点

においの元から取り除くことができる次亜塩素酸水ですが、消臭目的で使うときには注意が必要です。次亜塩素酸水で消臭するときは、以下のことに気をつけましょう。

注意点① においの種類によっては除去できないものもある

次亜塩素酸水の消臭効果は、酸化反応による物質の変化や殺菌によるものです。そのため、においの種類によっては次亜塩素酸水が効果をみられないことがあります。
次亜塩素酸水が消臭効果を発揮するのは、雑菌やカビの繁殖によるにおいです。三角コーナーやトイレなどのにおい対策に有効です。まな板などキッチン用品にスプレーすれば、食中毒対策にもなるでしょう。

注意点② ペットなど生き物には直接噴射しない

次亜塩素酸水は有機物と反応すると水に変化するという特徴があります。そのため、小さいお子様やペットが誤って飲んでしまっても、害を及ぼすことはほぼありません。
そのままでも使える次亜塩素酸水ですが、用途別に効果的な濃度があります。
専用のものでない限り、ペットに直接噴射するのは控えましょう。

注意点③ 次亜塩素酸水とハイター(次亜塩素酸ナトリウム)を間違えない

自宅の消臭のための次亜塩素酸水を使ううえで、手作りしたいと考えている人もいるでしょう。次亜塩素酸水とよく似た名前に次亜塩素酸ナトリウムがあります。

次亜塩素酸ナトリウムは、家庭用の塩素系消毒剤の原液ですが、全く別のものです。次亜塩素酸ナトリウムを水で希釈しても次亜塩素酸水にはなりません。

ハイターなどを薄めたものを消臭に使うと、もともとの漂白効果が発揮されてしまい色落ちしたり、繊維を傷つけてしまうので、注意してください。

また、手荒れの原因になってしまうので、空間噴射などは確実に止めておいた方がよろしいでしょう。

参考文献

次亜塩素酸水除菌ラボ編集部では、厚生労働省の提供資料および信頼性の高い論文に基づいたコンテンツ制作を行っております。

※ 厚生労働省/次亜塩素酸水/
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf

(制作・編集:次亜塩素酸水除菌ラボ編集部)