赤ちゃんを育ている人の中には、家庭での消毒や除菌に悩んでいる人もいるのではないでしょうか? 自宅に小さい子どもがいるのなら、優しい除菌剤を選びたいですよね。
赤ちゃんがいても比較的安全に使えるのが、次亜塩素酸水です!
この記事では、次亜塩素酸水の特徴や、赤ちゃんに次亜塩素酸水を使うメリットについて紹介します。
目次
次亜塩素酸水とは?
次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電気分解して作られる水溶液です。 人体でも作られる殺菌成分「次亜塩素酸」を含むため、除菌剤として広く使われています。厚生労働省では、食品の除菌する添加物として認定されています。※1、※2
最近では、新型コロナウイルスによるアルコール消毒剤が不足していることから、次亜塩素酸水を代用する自治体も増えています。
次亜塩素酸水の効果と安全性
ご家庭用の除菌剤には、主に以下の3通りがあります。
- アルコール消毒剤
- 次亜塩素酸ナトリウム液(ハイターなど)
- 次亜塩素酸水
アルコールや次亜塩素酸ナトリウム液は消毒剤として古くから有名である一方、取り扱いに注意が必要な面が多くあることが知られています。
3つ目の次亜塩素酸水は近年研究が進んでいる除菌剤であり、幅広い細菌やウイルスの除菌効果があるにもかかわらず、取り扱いが簡単であることで話題となっています。
日本でもおなじみの、インフルエンザウイルス、アデノウイルスの殺菌にも効果が確認されています。また、次亜塩素酸水は、アルコールでは除菌できないノロウイルスにも効果的です(次亜塩素酸を含むため)。
厚生労働省では、食品を除菌する添加物として次亜塩素酸水を認定されています。食品は口に入るものであるため、安全性に問題がないとされています(※3、※4)。
赤ちゃんがいる家庭で次亜塩素酸水を使用するメリット
いろいろある消毒除菌剤の中で、次亜塩素酸水を選ぶ理由が気になる人もいるでしょう。次亜塩素酸水を使うメリットにはいくつかあります。
メリット① 幅広いウイルス・細菌の殺菌に効果的
次亜塩素酸水は、多くのウイルスや細菌に効果があります。次亜塩素酸水のもつ酸化反応により、タンパク質を変性させるためです。
たとえば、よく知られるアルコール消毒は、多くのウイルスに効果があるものの、ノロウイルスには効果がなく、家庭で感染が広がるすべてのウイルスに対応できません。
赤ちゃんの頃は、体の抵抗力が弱く、感染症にかかりやすい年代です。
哺乳瓶やカップ、おもちゃなど赤ちゃんが触れるものを、次亜塩素酸水で消毒するのがおすすめです。
メリット② 赤ちゃんの肌にも優しい
冬などウイルス感染が流行しやすい時期は、手洗いやアルコールによる手の消毒が大切です。特に、手を口に運びやすい赤ちゃんはきちんと手指の消毒をしたいですよね。
赤ちゃんの肌は皮膚が薄く、とても敏感です。
そのため、アルコール消毒剤を使うと、乾燥して手荒れを起こしてしまうことがあります。
次亜塩素酸水は肌に優しい弱酸性なので、赤ちゃんがいても安心して使えます。消毒後に手をなめたりしても、体に害を及ぼす心配がありません。
メリット③ 事故の心配が少ない
家庭で消毒除菌剤を保存する時に注意したいのが、誤飲です。
小さな赤ちゃんは、手に取ったものを口に運んで、物を認識します。そのため、手に掴んだ物を口に運びやすく、誤飲の事故が起こりやすいといえるでしょう。
食品添加物として指定されている次亜塩素酸水は、万が一飲んでも健康への害はありません。小さい子どもがいる家庭では、安全な除菌剤を使うとよいでしょう。
メリット④ 二度拭きの心配がいらない
物品の消毒をした後は、その後水拭きが必要なことがあります。家庭用の消毒剤としてよく使われるハイターなどは、金属を腐食させる作用があるためです。
特に、赤ちゃんの世話をしているときは、家事をこなす時間も取るのが難しいもの。
次亜塩素酸水は有機物と接触した後は、水に戻るので、二度拭きの心配がありません。育児で忙しいときにも手軽に消毒が行えます。
メリット⑤ 消臭効果もある
赤ちゃんの世話をしていると、オムツなど排泄物のニオイが気になる人も多いでしょう。
次亜塩素酸水は、悪臭の元となるアンモニアや硫化水素の分解も可能です。※5
ニオイの元にアプローチすることで、雑菌の繁殖を抑え、ニオイを抑えることができます。
次亜塩素酸水でベビーグッズのつけ置き洗いは可能?
次亜塩素酸水で赤ちゃんのつかうお皿などベビーグッズをつけ置き洗いすることも可能なのでしょうか?
一般的に次亜塩素酸水でつけ置き洗いは可能です。
濃度100ppmの次亜塩素酸水に10分間つけることにより、除菌できるとされています。
ただし、スプレータイプではなくある程度まとまった量の次亜塩素酸水を使うことになるので、専用のつけ置き剤を使った方がコストパフォーマンスは良くなると思います。
次亜塩素酸水を手作りできる?注意点について
赤ちゃんのために消毒や除菌を気にしている人の中には、次亜塩素酸水を手作りしようと考えている人もいるでしょう。
近年、オーガニックが流行していることもあり、「手作りをした方が安心」というイメ―ジがありますよね。
よく間違われやすいのが、次亜塩素酸水と次亜塩素ナトリウム液です。よく似ている2つですが、次亜塩素ナトリウム液はハイター®など塩素系漂泊剤の主成分になります。ハイターと言えば、家庭でも扱いが注意な必要な消毒・除菌剤です。
次亜塩素酸水と次亜塩素ナトリウムは、殺菌成分「次亜塩素酸」が含まれていますが、性質は全く異なるものです。
自宅にあるハイターを水で薄めても、「次亜塩素酸水」を作ることはできません。
塩素系漂白剤の希釈液を次亜塩素酸水と同じように使わないよう注意してください。
参考文献
次亜塩素酸水 除菌ラボ編集部では、厚生労働省の提供資料および信頼性の高い論文に基づいたコンテンツ制作を行っております。
※1:厚生労働省/次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの同類性
に関する資料/https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/08/dl/s0819-8k.pdf
※2:厚生労働省/次亜塩素酸水/
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf
※3:安定化次亜塩素酸水を基盤とする畜産分野における 衛生管理・防疫対策への応用:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsam1937/65/1/65_1_27/_pdf
※4:日本生物工学会/談話室:次亜塩素酸が実現する安全安心空間/
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9207/9207_danwa.pdf
※5:弱酸性次亜塩素酸水溶液のアンモニアに対する消臭効果/
http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/5/56031/20180522171700500345/poalas_034_036.pdf
(制作・編集:次亜塩素酸水 除菌ラボ編集部)