次亜塩素酸水をペットの消臭に使う際の使い方・注意点(影響はある?)

次亜塩素酸水

ペットのにおいで悩んでいる人、多いと思います。
いろいろな消臭グッズが世の中にはありますが、次亜塩素酸水を使ってみてはいかがでしょうか?
この記事では、次亜塩素酸水をペットに使う方法について説明します。ペットとお住いの方は、参考にしてみてください。

次亜塩素酸水とは?どんなもの?

次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電気分解して生成する水溶液です。次亜塩素酸を豊富に含むため、優れた殺菌効果があります。次亜塩素酸は、白血球の内部で合成される物質でもあり、健康に悪影響を及ぼすことがありません。

特に国内では、次亜塩素酸水は消毒剤や食品添加物として厚生労働省から認められており、いろいろなところで利用されています※1 。

利用が広まっているのが畜産分野※2です。ニワトリ・豚など多くの家畜を扱う飼育施設では、感染症を防がなければなりません。

次亜塩素酸水は、家畜の飼育施設内の空間除菌などに使われており、感染症や食中毒の予防効果が注目されています。

次亜塩素酸はペットの消臭・除菌に効果あり

消毒剤や除菌剤として使われている次亜塩素酸水は、ペットにも利用できます。特に効果を発揮するのが、消臭や除菌です。
動物の持つ菌によっては、人間に感染症を引き起こすこともあります。次亜塩素酸水は、ウイルスや雑菌を殺菌する効果があります。
そのほかにも、次亜塩素酸水は悪臭の原因となる物質を分解する効果があります。ペットや室内のにおい対策にも効果を発揮するでしょう。
ペットとお住いの方で、においや病気が気になる人は、次亜塩素酸水を取り入れてみるのもおすすめです。

次亜塩素酸水のペットへの影響は?

次亜塩素酸水を使うときに気になるのが、ペットの健康への影響です。
効果はあるけどペットに健康被害が出てしまうなどと心配される方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
その点、次亜塩素酸水は安全性が高いと言われています。

  • 成分に危険物を使っているわけではないため、科学的に安全性が高いと言われていること
  • そもそも、すでに畜産分野で使用されており、実績があること

次亜塩素酸水は汚れなど有機物と反応すると水に戻ります。そのため、ほかの化学物質のように体に蓄積する心配もありません。
また、微酸性から弱酸性であるので、ペットや飼い主さんが使っても、皮膚や目に刺激になりません。
ラットを使った動物実験でも問題のないことが確認されていること※3、畜産用の飲用水としても用いる研究が進んでいること※4から、安全性は高いといえるでしょう。

ペットに次亜塩素酸水を使うときの注意点

ペットに次亜塩素酸水を使うときの注意点は3点あります。

注意点① 濃度

ご自宅のペットの世話に次亜塩素酸水を使うときに、気をつけたいのが濃度です。そのままでも使える次亜塩素酸水ですが、用途によって濃度を調節すると効果的です。
市販の次亜塩素酸水によっては、用途によって濃度が高いケースがあります。ペットの消臭や除菌をするときの次亜塩素酸水の目安は、125ppmになります。
たとえば、購入した次亜塩素酸水が250ppmならば、次亜塩素酸水と水が1:1の割合になるように、薄めましょう。
次亜塩素酸水の濃度の調節に自信がない人は、ペット専用のものを使うのもよいでしょう。

注意点② ペットに次亜塩素酸水を直接使うときは少しずつ

ペットの大部分を占める犬や猫は、身体が濡れるのを嫌がる子も多くいます。最初から無理に行うと、ペットが嫌がる原因になることがあります。
ペットに次亜塩素酸水を使うときは、まずは狭い範囲から行いましょう。たとえば、散歩後の足拭きに次亜塩素酸水を使うときは、前足の1本だけ行います。
日にちをかけて、少しずつ範囲を広げながら、次亜塩素酸水によるケアに慣れさせてください。

注意点③ 次亜塩素酸ナトリウムと混同しない

次亜塩素酸水とよく名前が似ているものに、次亜塩素酸ナトリウムがあります。次亜塩素酸ナトリウムは、カビキラーやハイターなど家庭用の塩素系洗剤に使われているものです。
次亜塩素酸ナトリウムは、皮膚や目に刺激があり、原液のまま使うことはまずがありません。使用するときは、用途によって希釈する必要があります。
ペットの世話に次亜塩素酸ナトリウムは絶対に使わないでください。
ハイターなどは非常に高いアルカリ性であり強いので、手荒れ肌荒れなどを引き起こします※5。人でさえ影響がでるものをペットには使えないでしょう。

次亜塩素酸水をペットに使う方法

ペットを飼っているご家庭で、次亜塩素酸水を使う場合、さまざまなシーンに使えます。

トイレなど局所のにおい消しに

ペットを飼うときに、まず必要になるのが専用トイレです。ペット用トイレのグッズの多くは、消臭や芳香効果があります。一方で、トイレグッズを使っていても、排泄物のにおいが漂うことも。
次亜塩素酸水は悪臭の原因となるアンモニアや硫化水素を分解する作用があります。専用トイレに次亜塩素酸水を吹き付ければ、排泄物の消臭効果が期待できます。

ペットに直接噴射してブラッシング

最近は、室内でペットを飼っているケースも増えています。ペットを飼っている人は周知の事実ですが、人間のように毎日お風呂に入れることはできません。
たとえば、犬の場合、シャワーに入りすぎると皮膚が乾燥するため、多くても月2回が限度です。ブラッシングなど毎日のお世話をしていても、犬独特のにおいを発するようになります。
次亜塩素酸水は。犬をはじめとするペットの消臭や除菌にも効果的です。ペットの毛並みに直接噴射してブラッシングすれば、効果的ににおいが消せるでしょう。

加湿器や専用の機器を使って空間の消臭をする

室内全体の消臭をするのなら、次亜塩素酸水の噴射がおすすめです。ペットを飼っていると、部屋の掃除をしていても、室内全体ににおいが消えないことがあります。
なお、広いスペースの消臭をするには専用の機器が必要です。ご自宅に機器がない場合は、加湿器で代用することができます。
次亜塩素酸水の室内噴射のために加湿器を使うのなら、超音波式を選びましょう。
加熱式の加湿器は、タンク内が高温になるので適していません。次亜塩素酸水の温度が高くなると、化学反応が進んで効果が低くなりるためです。

ペットに次亜塩素酸水を使うのならスプレー式がおすすめ

ペットの消臭や除菌に次亜塩素酸水を取り入れるのなら、スプレータイプのものから始めるのがおすすめです。
ペットを飼っている人ならお分かりですが、慣れていないと、次亜塩素酸水で足を拭いたり、ブラッシングをするときに、ペットが嫌がることがあります。
スプレータイプの次亜塩素水なら、ペットの身体を支えながら、噴射することが可能です。

参考文献

次亜塩素酸水除菌ラボ編集部では、厚生労働省の提供資料および信頼性の高い論文に基づいたコンテンツ制作を行っております。

※1:厚生労働省/次亜塩素酸水/
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf
※2:安定化次亜塩素酸水を基盤とする畜産分野における 衛生管理・防疫対策への応用:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsam1937/65/1/65_1_27/_pdf
※3:弱敵性次亜塩素敢水を用いた動物美填施設での衛生管理の可能性
http://eprints.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/2/20182/20160528015413651842/poalas_020_028_032.pdf
※4:畜産農場における飲用水の効果的 な食中毒菌除去方法の確立
https://www.maff.go.jp/j//syouan/seisaku/regulatory_science/pdf/2503_re.pdf
※5:「ハイター」「キッチンハイター」を薄めた液を手指などの消毒に使ってもいいの?
https://www.kao.com/jp/soudan/topics/topics_110.html

(制作・編集:次亜塩素酸水除菌ラボ編集部)